展覧会案内国立西洋美術館開館60周年記念 松方コレクション展

国立西洋美術館開館60周年記念

松方コレクション展


クロード・モネ《睡蓮》 1916年 油彩、カンヴァス
国立西洋美術館(松方コレクション)

国立西洋美術館

東京都台東区上野公園7-7
tel.03-5777-8600(ハローダイヤル)
2019年6月11日(火)〜2019年9月23日(月・祝)
※月曜休館。但し、7/15(月・祝)、8/12(月・休)、9/16(月・祝)、9/23(月・祝)は開館。7/16(火)休館
9:30~17:30
※金曜・土曜は21:00まで
※いずれも入館は閉館の30分前まで
観覧料(当日):一般1,600円 大学生1,200円 高校生800円
※グッズ付き前売り入場券、前売り・団体割引等あり

特設WEBサイト:https://artexhibition.jp/matsukata2019/

→ チケットプレゼント *受付は終了しました

神戸の川崎造船所(現・川崎重工業株式会社)を率いた松方幸次郎は、日本に最初の西洋美術館を作るという明確な目標があり、1916年から1927年にかけてロンドンやパリで大量の美術品を購入。ロンドンの画家やパリのロダン美術館館長、日本人研究者や画家の助けを得て、モネやゴーガン、ゴッホからロダンの彫刻、近代イギリス絵画、中世の板絵、タペストリーまで多様な時代・地域・ジャンルからなる3000点にのぼるコレクションを築いた。また、パリで買い戻した浮世絵約8000点も加えれば、その総数は1万点に及ぶ規模であった。

しかし1927年、昭和金融恐慌のあおりで造船所は経営破綻に陥り、美術館建設計画は頓挫、コレクションは流転の運命をたどった。すでに日本に到着していた1000点以上の作品群は売り立てられ、ロンドンの倉庫に預けていた約900点も火災で焼失、さらにパリで保管されていた約400点は、第二次世界大戦末期、フランス政府に接収された。戦後、日仏政府間交渉の末、一部を残して375点の「松方コレクション」がフランスから日本へ寄贈返還。これらを保管展示するための美術館として、1959年、国立西洋美術館が設立された。

開館60周年を記念した本展は、名高いゴッホ《アルルの寝室》や、2016年に発見されたモネの《睡蓮、柳の反映》など国内外に散逸した名品も含めた作品約160点や歴史資料とともに、時代の荒波に翻弄され続けた松方コレクションの百年に及ぶ航海の軌跡をたどるもの。ロンドン、パリでの松方の蒐集の足取りをたどりつつ、散逸、焼失、接収…と苦難の歴史を歩んだコレクションの数奇な運命が明らかになる。