展覧会案内ブルーノ・ムナーリ―役に立たない機械をつくった男

ブルーノ・ムナーリ

役に立たない機械をつくった男


ブルーノ・ムナーリ 《読めない本の試作》 1955年
パルマ大学 CSAC
© Bruno Munari. All rights reserved to Maurizio Corraini srl.
Courtesy by Alberto Munari




世田谷美術館

東京都世田谷区砧公園1-2
tel.03-5777-8600(ハローダイヤル)
2018年11月17日(土)~2019年1月27日(日)
※月曜・12/29〜1/3休館、ただし12/24(月・振替休日)、1/14(月・祝)は開館、翌12/25(火)、1/15(火)は休館
10:00~18:00
※入場は閉館の30分前まで
観覧料:一般1,000円 65歳以上800円 大高生800円 中小生500円
※団体割引・リピーター割引等あり

→ チケットプレゼント *受付は終了しました

20世紀イタリアを代表する美術家にして、デザイナーであるブルーノ・ムナーリ(1907-1998)。その活動の幅は、絵画、彫刻、グラフィック・デザイン、インダストリアル・デザイン、絵本、著述と、とても広く、さらに70歳を過ぎる頃からは、未来の社会は子どもの中にあると考え、その自由な発想や想像力を育てるため、数々な遊具を考案し、造形教育プログラムにも取り組んだ。

ムナーリの出発点はイタリア未来派で、1930年代初頭にはモビール作品の先駆けとなる《役に立たない機械》を発表。戦後は具体芸術運動やアルテ・プログランマータといった、同時代の美術の動向と密接に関わり、その一方で、戦前より手がけていた広告や雑誌の仕事に加え、様々な仕掛けを用いた絵本やインダストリアル・デザインの作品も多く発表し、イタリアで優れたデザインに与えられるコンパッソ・ドーロ賞をたびたび受賞した。

日本でも1950年代以降、折に触れて紹介されており、またムナーリが来日する機会も何度かあった。1985年には、東京のこどもの城で大規模な回顧展が開催され、その際には、ムナーリ自身による子どものためのワークショップも行われた。いずれの作品や活動にも、誰もが楽しみながら美術やデザインに触れ、そして自分でも創作できるようにするという考え方が現われている。

本展は、イタリア未来派に始まるムナーリの活動を、約300点の作品で振り返る、本格的回顧展となっている。大人でも、子どもでも、誰にでも親しめる、ムナーリ芸術を堪能して欲しい。