展覧会案内特別展 池大雅 天衣無縫の旅の画家

特別展

池大雅

天衣無縫の旅の画家


重要文化財《五百羅漢図のうち》池大雅筆
京都・萬福寺(通期展示)




京都国立博物館 平成知新館

京都市東山区茶屋町527
tel.075-525-2473(テレホンサービス)
2018年4月7日(土)〜2018年5月20日(日)
※月曜休館。ただし4/30は開館、5/1は休館
9:30~18:00
※金曜・土曜は20:00まで
※いずれも入館は閉館の30分前まで
観覧料(当日):一般1,500円 大学生1,200円 高校生900円
※特典付き前売券・団体割引あり

公式サイト:http://www.kyohaku.go.jp/

→ チケットプレゼント *受付は終了しました

円山応挙や伊藤若冲など、個性派画家がしのぎを削った江戸時代中期の京都画壇。その活況のなかで、与謝蕪村とともに「南画の大成者」と並び称されるのが池大雅(1723〜76)だ。

当時、日本でまだ十分には浸透していなかった中国絵画の新様式をもとに、大雅はそれまでにない独自の画風を確立して一世を風靡した。その作品は、寡欲で恬淡、きわめて謙虚だったと伝えられる人柄を象徴するかのような、清新で衒いのない明るさに満ちている。天性の才ともいえる柔軟で芯の通った線描、みずみずしい色彩感覚、おおらかで雄大な空間表現・・・。しかし江戸時代を彩るあまたの画家のなかでも最も魅力的であり、かつ最も重要な画家の一人でありながら、大雅の回顧展は国内では長らく開催されておらず、近年ではむしろ海外において大規模な展覧会が行われ、大きな注目を集めた。

本展はこのような状況に鑑み、大雅の初期から晩年にいたる代表作を一堂に集めることで、池大雅という画家、ひいては江戸時代の南画の魅力をひろく伝え、共有することを目標としている。あわせてその人となりや幅広い交友関係を示す資料を通して、当時から愛された人間大雅の魅力に迫る。さらに、大雅が日本各地を訪ねた「旅の画家」であることをふまえ、その体験に基づく風景表現に着目して、彼の旅が絵画制作に果たした役割についても検証していくという内容だ。

85年ぶりに開催される過去最大規模の回顧展。およそ150件にもおよぶ大雅の作品と資料は、画家の全貌を伝えてくれるに違いない。