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袈裟とデザイン

判型 : 四六判 並製
頁数 : 256頁
定価 : 本体2,000円+税
発刊 : 2011年3月1日
ISBN : 978-4-87586-296-3 C0095





袈裟とデザイン

栄久庵憲司の宇宙曼荼羅

栄久庵憲司・著


「和」と「モダン」はいかに邂逅するのか?


著者である栄久庵憲司さんは、齢81。戦後の早い時期から、日本のインダストリアルデザイン界を牽引してきました。現在代表を務めるデザイナー集団「GKデザイングループ」が手掛けてきたのは、キッコーマンの卓上醤油瓶、ヤマハのオートバイ、成田エクスプレスなどの数々、大阪万博をはじめ、数々の博覧会のサインや施設計画など、誰もが一度は目にした「モダン」な作品ばかりです。とりわけ、故黒川紀章氏らとともに提唱した「メタボリズム」の概念は、美しいデザインの方向を示すモダンの極致ともいえます。 一方、氏は僧籍にあり、「和」の真髄が何かを問題意識として抱えてきました。「幕の内弁当」に日本の美の真髄を見、それが日本のものづくりの根底にあるとし、著書を出したこともよく知られています。 本書は、「モダン」と「和」という本来相反する概念を、デザインを通じていかに実践させてきたのか、「ものづくり」を大事にする心掛け、「和」の精神の大切さ、そして後世に伝統的・仏教的精神をどのように引き継ぐかなどの問題意識を、著者なりの文体で綴ったエッセイ集です。

【目次】
第一部 デザイン考曼荼羅
小人論
価値の系譜
GK道具論をめざして
クリエイティブ・インダストリーを育む構造
日本人の空間認識
平和とデザイン
「デザイン庁」創設のすすめ
「バリアフリー」は人類の進化
観光都市より「迎賓都市」
新中小企業文化論
デザイン戦後五十年の功罪
第二部 贈り物歳時記
時を贈る―懐中時計
涼を贈る―ガラスの十二支
追慕の幻想―れんげ
外国人に贈る―小型カメラ
光を贈る―読書燈
季節の便り―松茸
顕彰の心―銀の器
民から神へ―漆器
門出に祝う―文房具
水躍る―磁器
誘惑の香り―招待状
秋の夜の興奮―ゲーム
信頼の軌跡―宝飾品
寿ぎのかたち―木の花包み
春の足音―セーター
第三部 新・和の発見
お正月を考える なぜ、正月は儀式にこだわるのか
家風中興の祖になりたまえ
愛でる
和紙と日本人 世界を魅了するジャパネスク
日本製品 魅力の根源
第四部 手紙の周辺
「手紙」を思う
手紙と文化
恋文
第五部 如是我聞
「物の心と人の世界」
「素材の奏でる交響詩」
「三部妙典」
「得手に帆を挙げる」
「立場とお礼」
「神経質と繊細」
「煩悩を美しく」
「待つ身、待たされる身」
「如是」
「自慢」
「こちらあわせ」
「人を救う、道具を救う」
「鷹と鳶」
「異見と意見」
「精神の密度」―数珠に寄せて
「知識と作法」
「禁欲と非禁欲」
【プロフィール】
栄久庵 憲司(えくあん・けんじ)
1929年東京生まれ。1955年東京芸術大学美術学部図案科卒業、1957年GKインダストリアルデザイン研究所を設立、所長となる。現在、GKデザイングループ代表、Design for the World(世界デザイン機構)会長など。主著に『デザインに人生を賭ける』春秋社、『道具寺建立縁起』(鹿島出版会)、『幕の内弁当の美学 : 日本的発想の原点』(朝日新聞社)、『道具論』( 鹿島出版会)など多数。

なお「GKデザイングループ」は、前身が1952年創立。これまで、戦後日本のプロダクトデザイン界において、先駆的な役割を果たした。上記のほか、eneroop、秋田新幹線車両、東京オリンピック2016招致ロゴやJRAなどのロゴタイプ、など手掛けたプロダクトは、枚挙に暇がない。
http://www.gk-design.co.jp/

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