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第22回タカシマヤ美術賞に
袴田京太朗(彫刻) 三瀬夏之介(絵画)
森野彰人(陶芸)の三氏





壇上の受賞3氏と鈴木弘治(株)高島屋社長


「公益信託タカシマヤ文化基金」は1990年から始まった。あらかじめ各界の推薦人を通じて推薦者を募り、運営委員(運営委員長・酒井忠康世田谷美術館長)が選考する。有能な美術家個人を発掘し支援する「タカシマヤ美術賞」と、美術の発展に寄与するシンポジウムなどの活動を助成する「タカシマヤ団体助成」の二分野がある。
 その平成23年度・第22回タカシマヤ美術賞に咋年12月、袴田京太朗(1963年静岡県生まれ)、三瀬夏之介(1973年奈良県生まれ)、森野彰人(1969年京都府生まれ)の三氏が決まり、1月20日、贈呈式が行われた。各人の賞金は200万円。
 また団体助成は三団体で、神奈川県立近代美術館の村山知義展におけるシンポジウムの企画に対し70万円、アート・アーカイヴ・プロジェクトの美術・芸術作品の制作過程の記録の急務を訴えるシンポジウムに対して50万円、宮城県美術館が寄贈を受けた彫刻家・佐藤忠良の作品や素描、また佐藤が収集したロダンなどの素描を展示公開するための保存修復事業に対して80万円が、それぞれ贈られた。
受賞後のあいさつで袴田氏は、
 作品を発表するようになって25年になります。昨年は静岡市美術館で展覧会を行い、初めて作品集を出しました。それを見返してみると、改めて素材もスタイルもばらばらです。華やかなもの、美しいもの、滑稽なもの、いかがわしいものと、たくさん入っています。それらは大きなものとしての美術や社会の中にあって違和感や摩擦を生じさせます。そういうものはネガティヴな要素ですが、とても大事なものだと思っています。矛盾を含んだそのようなものをこれからもどんどん自分の中に取り込みながら、少しでもいい作品ができるように努力していきたい、と。
 三瀬氏は、
 僕がこれまでやってきた活動を振り返ると、結局、自分が住む場所に必然的な美術を探すことだったかなと思っています。僕は山形にある東北芸術工科大学に勤務していますが、今ちょうど、「東北画は可能か?」というプロジェクトを進めています(1/11〜1/29 東京青山・neutron tokyo)。そこで僕たちの美術、僕たちの絵画を取り戻す、作り上げる活動をしていますが、住む場所に必然的な美術、絵画というのは、もっと同心円上に拡げていくと、その視野は日本でありアジアであるかも知れません。まだまだ応援が必要です。是非とも会場に足をお運びいただければと思います、と。
 森野氏は、
 今朝、京都から東京へ出てくるとき、小学校5年生の子供がインフルエンザで寝ているんです。ああ自分もそんなときがあったなあと思いました。自分がその頃はちょうどプラモデルなどモノを作るのが大好きで、それをやっているといつも親から「勉強しなさい!」と怒られるんです。そんなことを思い起こしながら来ました。

贈呈後あいさつする袴田京太朗氏



贈呈後あいさつする三瀬夏之介氏



贈呈後あいさつする森野彰人氏
今の自分のことを考えると、大学に行って学生とモノ作りの話をし、焼きものの話を精一杯して、家に帰ってご飯を食べてから自分のアトリエへ行きます。そこにまた卒業生が手伝いに来てくれて、明け方まで制作に精を出す生活をずっとくり返しています。それにしても、今はいくら自分の大好きなモノ作りだったり焼きものをやっていても誰にも怒られる事なく充実した日々が過ごせていることに幸せを感じています。その焼きものを始めて23年たちますが、3、4年前の20年目ぐらいの時にようやく何となく焼きものということがわかり始めてきたような気がします。それまでは、どうしても若い日にめざしたような「芸術」というような概念に縛られてきた「陶芸」からようやく焼きものであるということの大切さがわかってきたような気がします。これからも真摯に焼きもの作りに向き合っていきたいと思います、と述べた。
 撮影時間をはさんで同基金寄託者の鈴木弘治・(株)高島屋代表取締役社長の祝辞と乾杯の音頭があり、詰めかけた関係者による祝賀会に移った。

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