書道界の活性化と振興、また現代の書を対象とした評論家の育成をはかるため、芸術新聞社が2008年に創設した「墨」評論賞。第2回目は、昨年9月10日の締切までに16編の応募があり、選考委員会による厳正な審査の結果、栗本高行氏の評論「久松真一と森田子龍──存在論的深みの書論」が準大賞に決定した(『墨』2010年1・2月号にて発表。大賞は該当作なし)。授賞式は、去る1月18日、小社(東京都千代田区)にて開催。栗本氏に賞金30万円が授与された。
栗本氏の同論文は、森田子龍の書論の意義とそこに潜む可能性を、特に森田の論考「書と抽象絵画」(『岩波講座 哲学』第14巻「芸術」所収、岩波書店、1969年)に注目して論じたもの。また、森田の書論の背景として、京都学派の宗教哲学者、久松真一の思想にも注目した。選考委員による評価は分かれたが、前衛書についての論考の絶対数が少ないなかで、森田子龍を通して前衛書の本質を問い直し、今日の書への提言につなげようとした点が評価された。
同賞は、選考顧問に上平貢(京都市芸術文化協会顧問)、松丸道雄(東京大学名誉教授)、選考委員に萱のり子(大阪教育大学教授)、田宮文平(書評論家)、中村伸夫(筑波大学教授)、西嶋慎一(書道文化研究家)、古谷稔(大東文化大学教授)、相澤正夫(芸術新聞社社長)の各氏を擁し、優れた才能を発掘することを目的として、2017年まで毎年公募を続ける。第3回「墨」評論賞の応募締切は、2010年9月10日(金)必着。詳細は以下をご参照ください。
■公募 第3回「墨」評論賞 募集要項
現代の書、そして書の未来について考えよう。
芸術新聞社では、書道界の活性化、振興と、現代の書を対象とした評論家の育成をはかるため、2008年9月に "「墨」評論賞" を創設いたしました。本賞は、10年間にわたり公募を続け、優れた才能を発掘することを目的としています。研究者、評論家をめざす方、書評論に興味のある方、書道愛好家の皆さん、書を学ぶ学生の皆さん、そのほか書に興味のある方ならどなたでも応募できます。ふるってご応募ください。皆様のご応募をお待ちしています!
【大 賞】 1名、100万円
【準大賞】 1名、30万円
●選考(50音順)
選考顧問
上平 貢((財)京都市芸術文化協会顧問)
松丸道雄(東京大学名誉教授)
選考委員
萱のり子(大阪教育大学教授)
田宮文平(書評論家)
中村伸夫(筑波大学教授)
西嶋慎一(書道文化研究家)
古谷 稔(大東文化大学教授)
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相澤正夫(芸術新聞社社長)
「墨」編集部
●応募規定
対 象:年齢・国籍不問。(原稿は日文に限る)。ペンネーム可。
内 容:"現代の書"についての論考、評論、論文(今後を見据えての芸術
論、作家論、書活性化のための提言など、テーマが現代書にかか
わるものであれば、受け付けます。ただし、エッセイは不可とし
ます)。
※ここでいう"現代"とは、昭和戦後・平成時代を指します。
枚 数:400字詰め原稿用紙30枚〜50枚相当。手書き、ワープロいずれでも可。
論文タイトル、氏名(ペンネームおよび本名)、生年月日(年齢)、
連絡先(住所・電話番号・メールアドレスなど)を記載した、800字
程度の要旨も添付してください。
締め切り:2010年9月10日(金)必着
応募方法:締め切りまでに、下記事務局まで原稿をお送りください。
メールでの応募も認めます。
応募に関する個人情報は保護されます。
発 表:墨208号(2011年1・2月号)誌上にて大賞作を全文掲載します。
◇事務局・問い合わせ先:
〒101-0051 千代田区神田神保町2-2-34 千代田三信ビル5階
芸術新聞社「 墨」編集部 評論賞係
TEL 03-3263-1636 / FAX 03-3263-1659
メールアドレス sumisumi@gei-shin.co.jp