油うる日々──明治の文人 戸川残花の生き方

油うる日々──明治の文人 戸川残花の生き方

目時美穂・著

判型 : 四六判 上製
頁数 : 384頁
定価 : 3,300円
発刊 : 2015年3月25日
装丁:奥定泰之

ISBN : 978-4-87586-425-7 C0023

幕末・明治・大正の激動の時代、“真面目に不真面目”を生きた人物伝。旧幕臣にして、明治初期にクリスチャン、文人、ジャーナリスト、教育家、禅僧……三千石の旗本家に生まれ、明治維新に朝廷に帰順した「裏切り者」「敗者」の立場からはじまった迷走(!?)の人生を追う。

【目次】
残花の行方
第1章 今や昔 三千石のお旗本
築地戸川屋敷
「勤王実効」の旗本
第2章 剣と十字架と筆
「遊学」時代
キリスト者となる
煉瓦の街で十字架を立てる
西国で地の塩となる
神のための筆、人のための筆
第3章 調和をもとめて
菅千春という人
記者をしてみる
一葉女史
「遊び」の俳句
ただひとつの神、教えではなく
第4章 紙の墓碑
旧幕臣として明治の臣民として
武士道なるもの
名前のない墓
第5章 古き袋をも猥りに棄てず
ここにつくりし学校は
当世風『女大学』
和服でよし、洋服便利でよし
心胆奪ふ「日本教会」活動
第6章 喝、エーメン、南無阿弥陀仏
記憶樹が語ること
たぬき鼓と桜囃子
楽しき油うる日々

掲載情報他
『サンデー毎日』5月3日号(4/21発売)
今週のイチオシ【評者】岡崎武志氏=書評家
『図書新聞』6月6日
[耽奇日録]無用な日々を忙しく 【評者】内堀 弘=古書店主
『中日新聞』『東京新聞』5月31日
[読む人]文人の軽やかな迷走 【評者】荻原魚雷=書評家
『歴史読本』2015年夏号
〈歴史図書さんぽ◇BOOK REVIEW〉

【プロフィール】
目時美穂(めとき・みほ)
静岡県生まれ。明治大学文学部フランス文学専攻修士取得、博士後期課程単位取得満期退学。専攻研究のかたわら、明治時代の文化風習、文学に興味を持ち、在学中、古書情報誌『彷書月刊』へ。2010年の休刊号まで編集に携わる。

判型 : 四六判 上製
頁数 : 384頁
定価 : 3,300円
発刊 : 2015年3月25日
装丁:奥定泰之

ISBN : 978-4-87586-425-7 C0023