プロ画家になる! 絵で生きていくための142条
頁数 : 200頁
定価 : 2,420円
発刊 : 2021年8月12日
ISBN : 978-4-87586-608-4 C0071
半世紀以上の長きにわたって美術界の第一線で活躍する巨匠が赤裸々に綴る、技法錬磨のテクニック、プロの絵描きの真実。
新発想の「読む技法書」第2弾。
【目次】
はじめに
第1章 プロの画家を目指すなら
Q1 プロの画家になるには「天賦の才」が必要ですか?
Q2 プロになるための「弛まぬ努力」は、どの程度必要ですか?
Q3 素質やセンスがなくても、描き続ければ上手くなりますか?
Q4 才能と努力以外に〝運?はどのくらい必要ですか?
Q5 プロの画家になるために、もっとも大事なことは?
Q6 プロを目指すなら指導者についたほうがいいですか?
Q7 指導者の選び方を教えてください。
Q8 独学でプロの画家になれますか?
Q9 プロの画家になるためには何歳から目指すのがよいですか?
Q10 社会人になってからプロの画家になる人はいますか?
Q11 自分の絵のレベルを知るにはどうすればよいですか?
Q12 イラストレーターになりたいのですが、何から始めたらよいですか?
Q13 絵画とイラストの違いとは?
Q14 プロの画家とイラストレーター、なれる可能性が高いのはどちらですか?
第2章 プロの画家になる方法
Q1 プロの画家になるには、どんな方法がありますか?
Q2 プロになるために、最初は写実画や具象画を学んだほうがよいですか?
Q3 絵を描き続けると、観察力や洞察力がアップしますか?
Q4 抽象画を描くのに必要なものは何ですか?
Q5 プロとアマチュアの違いとは?
Q6 プロの画家になるには、美大や専門学校へ行くのが早道ですか?
Q7 美大受験で、プロになるという視点から学科選びのアドバイスを。
Q8 美大で学べるものは何ですか?
Q9 美大に行ってもプロにならない人が大勢いるのはなぜ?
Q10 カルチャーセンターで絵を学んでプロを目指すことはできますか?
Q11 自分に合ったカルチャーセンターの選び方を教えてください。
Q12 団体展や公募展に応募すると、どんな効果がありますか?
Q13 ウェブサイトを作り、自分の作品を公開したり活動を発信したりするメリットは?
Q14 ライバルがいたほうが上達が早いですか?
Q15 どういう人をライバルにしたらいいですか?
Q16 プロの画家であり続けるにはどのような努力が必要ですか?
Q17 プロの画家は孤独ですか?
第3章 デッサン力は必要?
Q1 写実画・具象画を描くのに、デッサンの勉強は必要ですか?
Q2 デッサンをすればするほど、写実的表現は上手くなりますか?
Q3 抽象画を描くのにデッサンは必要ですか?
Q4 イラストや漫画を描いていますが、デッサンは必要ですか?
Q5 どのような目的をもってデッサンを学ぶとよいですか?
Q6 特に目的がなくてもデッサンのトレーニングはするべきですか?
Q7 デッサンの効果的な学習方法はありますか?
Q8 デッサンを習慣にできる具体策はありませんか?
Q9 石膏デッサンが苦手なのですが……。
Q10 学生時代、デッサンは得意でしたか?
Q11 今もデッサンをしていますか?
Q12 風景スケッチや人物クロッキーも日常的にしますか?
Q13 油絵画家と日本画家でデッサンの手順や描き方は異なりますか?
Q14 美術史の巨匠の中で、デッサンが下手だと思う画家はいますか?
Q15 美術史の巨匠の中で、デッサンが上手い画家は誰ですか?
第4章 絵画の知識と画材
Q1 プロの画家になるのに、最低限学んでおくべき絵画の基礎知識は何ですか?
Q2 絵画の基礎を身につけるために、読んでおくベき本を教えてください。
Q3 西洋美術史や日本美術史も勉強したほうがよいですか?
Q4 本物の作品を見に、美術館に通うべきですか?
Q5 世界中で最も好きな画家と作品を教えてください。
Q6 師と仰ぐ画家は誰でしょうか?
Q7 憧れの画家、目標とする画家がいたほうがよいですか?
Q8 自分に合う画材の見つけ方、選び方を教えてください。
Q9 いろいろな画材を試したほうがよいですか?
Q10 自分にぴったり合う絵画のジャンルの見極め方はありますか?
Q11 油絵の具の魅力は何ですか? その長所と短所も教えてください。
Q12 油絵の具の扱いで難しいところはどこですか?
Q13 油絵の具とアクリル絵の具の違いは何ですか?
Q14 初心者には、油絵の具とアクリル絵の具、どちらが扱いやすいですか?
Q15 今、使っている画材を教えてください。
Q16 現在の画材に行き着くまでに、どのような試行錯誤があったのでしょうか?
Q17 絵を描くことが楽しいと感じるのは、どんな時ですか?
Q18 描くのが楽しく感じられないのはどんな時ですか? その場合の対処法は?
第5章 モチーフと制作動機
Q1 モチーフとの出会いは偶然ですか?
Q2 絵画のモチーフは、身近にあるものでもよいですか?
Q3 絶対これを描きたいと、強く思えるものでないとモチーフになりませんか?
Q4 モチーフが決まった段階で、作品の完成形がイメージできたほうがよいですか?
Q5 何を描いたらいいかわからない時は、どうすればよいですか?
Q6 描きたいモチーフが大きく変化するのは、どんな時ですか?
Q7 モチーフによって、使う画材は変わりますか?
Q8 社会的な出来事などを画題に取り込むことはありますか?
Q9 想像上のものを画面に入れる場合の注意点はありますか?
Q10 描く前にはっきりしたイメージがあって筆をとるのですか? それとも、とりあえず描き始めてから、絵にしたいイメージが湧いてくるのですか?
Q11 人物を描く場合、ポーズはどのように決めていますか?
Q12 他人の作品から着想を得てもかまいませんか?
Q13 憧れの作品を模倣すると、レベルアップにつながりますか?
Q14 構想画とは何でしょうか?
Q15 絵の着想はどのような時に思い浮かぶのでしょうか?
Q16 作品の構想には、どのくらいの時間と労力をかけますか? そして、どのように構想を練り上げるのでしょうか?
Q17 絵画の主役と脇役の考え方を教えてください。
Q18 全体の構図を考える時、何をいちばんに重視しますか?
Q19 エスキースとは何ですか?
Q20 エスキースはたくさん描いたほうがよいですか?
Q21 エスキースを作らずに、ぶっつけ本番で描いてもかまいませんか?
第6章 絵づくりの方法Ⅰ
Q1 下塗りはどのようにしていますか?
Q2 絵画におけるマチエール(絵肌)とは何でしょうか?
Q3 絵づくりにおいて、絵肌をどのように考えればよいですか?
Q4 最初に全体の色彩計画を立てたほうがよいですか?
Q5 配色において最も大切にすることは何ですか?
Q6 陰影や明暗のバランスはどのように考えればよいですか?
Q7 制作途中で、作品が当初のイメージから大きく逸脱することはありますか?
Q8 描画テクニックを高めるために大切なことは何ですか?
Q9 描画テクニックが上がると、描くスピードも速くなりますか?
Q10 描画テクニックが上がれば、表現したい世界もより深まりますか?
Q11 下絵を画面に写しとる方法を教えてください。
Q12 絵画の超絶的技巧とは、どのようなテクニックだと思われますか?
Q13 油絵ならではの彩色の特色や工程を教えてください。
Q14 描き直しや修正は、どの段階で、どのような場合が多いですか?
Q15 作品が完成に向かう時、いちばん気をつけることは何ですか?
Q16 完成したあとで、時間をおいて作品に手を入れることはありますか?
第7章 絵づくりの方法Ⅱ
Q1 個性的な絵、独創的な絵とは、どういう作品を指しますか?
Q2 どうすれば個性的な絵、独創的な絵が描けますか?
Q3 凡庸な絵しか描けない時、何をすれば打開できますか?
Q4 自分の画風は、どうすれば確立できますか?
Q5 公募展で勝てる「強い絵」とは、どのような絵でしょうか?
Q6 目立つ絵や派手な絵を描いたほうが、注目されますか?
Q7 絵に「華がある」といいますが、華とは何でしょうか?
Q8 絵に「毒がある」といいますが、毒とは何でしょうか?
Q9 絵に「品がある」といいますが、絵画の品格とはどのようなものですか?
Q10 絵の品格を意識して制作しますか?
Q11 絵の色気はどうすれば出るのでしょうか?
Q12 怪しげな絵、妖艶な絵とは、どのような絵でしょうか?
Q13 才能と作品量は比例するのでしょうか?
Q14 好きなものだけ描いていて、プロの画家がつとまりますか?
Q15 初心者で二〇〇号の大作を描こうとするのは無謀ですか?
Q16 大作を描くためには、どのような工夫が必要でしょうか?
第8章 プロとして活動するには?
Q1 作品制作には、締め切りがあったほうがよいでしょうか? 展示する発表場所と会期が決まれば、絵は自然とできるのでしょうか?
Q2 実力以上の作品を生み出すには、どのような方法で自分を追い込めばよいですか?
Q3 無所属で作家活動をしたいのですが、美術団体に所属する場合と比べて、どのようなリスクがあるでしょうか?
Q4 美術団体に所属すれば、画家仲間と切磋琢磨できますか?
Q5 展覧会は、画家にとって必要不可欠なものですか?
Q6 そもそも展覧会は何のために行うのでしょうか?
Q7 周りからプロの画家だと認められるには、どのような実績が必要でしょうか?
Q8 美術界の大きい賞を獲得すると、どのような恩恵がありますか?
Q9 画家デビューは若ければ若いほど、実際に有利なのでしょうか?
Q10 デビューするためには、公募展に応募して賞を狙い続けたほうがよいですか?
Q11 美術雑誌を読んで、美術界の動向や作品の傾向を知っておいたほうがよいですか?
Q12 どうすれば美術ジャーナリズムや美術評論家と接点が持てるでしょうか?
Q13 美術大学の教員になるために必要なことは何ですか?
Q14 写真をキャンバスに写した絵は、芸術的ではないのでしょうか?
Q15 日本では「薔薇」「桜」「富士」の絵が人気ですが、なぜ好ましい題材ばかり売れるのでしょうか?
Q16 少女や若い女性を上手く描ければ、画家として食べていけますか?
Q17 手間ひまをかけた細密写実絵画は、それだけ価値が上がり、高く売れて当然なのでしょうか?
Q18 細密写実絵画は、素人には描けないと思いますが、〝超絶技巧?といえるのでしょうか?
Q19 美人画のジャンルで勝負したいのですが、題材として将来性はありますか?
Q20 風景、静物、人物、何でも上手く描ける画家を目指したほうがよいですか?
Q21 売れる作品を描くためには、市場調査をしたほうがよいでしょうか?
Q22 美術史に残るような作品が、時に観る人に不快感を与え、醜悪に感じるのはなぜでしょうか?
Q23 絵は「ただ美しい」だけではダメなのでしょうか?
Q24 作品の醜悪さや毒は、どこから生まれてくるのでしょうか?
Q25 よい画廊と出会うことで、画家として歩める道も変わってくるのでしょうか?
おわりに
【本書に登場する主な人物】
香月泰男 藤田士朗 熊谷守一 野田弘志 青木繁 梅原龍三郎 島田章三 遠藤彰子 櫃田伸也 辻惟雄 加山又造 三尾公三 大内田敬 横尾忠則 平賀敬 増田常徳 わたなべゆう 深作秀春 池田満寿夫 和田誠 伊藤清永 大沼映夫 前田常作 工藤哲巳 渡辺恂三 高橋常政 高橋忠弥 鴨居玲 渡辺貞之 宝木範義 瀬木愼一 小池不可止 絹谷幸二 武田光弘 大村智 松本亮平 岸清子 宇野亜喜良 亀海昌次 元永定正 白髪一雄 岡鹿之助 入江観 今関一馬 奥谷博 伊藤廉 大井治余 山本裕子 生駒幸子 荒川修作 井関正昭 森本草介 中山忠彦 奈良美智 今軍輩 藤田吉香 山口薫 川辺敏哉 安井曾太郎 岸田劉生 藤田嗣治 宮本三郎 佐伯祐三 藤島武二 里見勝蔵 村上肥出夫 野口弥太郎 有元利夫 安達博文 松田正平 今村幸生 杉本健吉 長谷川等伯 千住博 小西?也 松岩邦男 保木将夫 会田誠 笠井誠一 中澤一雄 川本渓太 金子國義 上村松園 松井冬子 佐藤泰生 高階秀爾 野見山暁治 井上悟 中山真一 長谷川仁 小山田二郎 夫馬豊治 長谷川徳七 福島万里子 松村謙三 高松次郎 赤瀬川原平 中西夏之 加藤好弘 中島千波 江村孝和
ほか(敬称略・順不同)
【プロフィール】
佐々木 豊(ささき・ゆたか)
1935年名古屋市生まれ
1959年東京藝術大学油画科卒業
1961年東京藝術大学専攻科修了
1963年国画会会員
【受賞歴】
第33回国画会展国画賞(1959)、第1回現代の裸婦展準賞(1978)、第15回安田火災東郷青児美術館大賞(1992)、両洋の眼展河北倫明賞受賞(1998、2001)
【主な著書】
『はじめてのクロッキー』(美術出版社)、『絵に描けなかった絵の話』、『泥棒美術学校』、『画風泥棒~12人のアーティストの場合』、『プロ美術家になる!泥棒美術学校実践編』(以上、芸術新聞社)、『佐々木豊画集 ―悦楽と不安と―』、『佐々木豊画集 薔薇と海』(以上、求龍堂)
頁数 : 200頁
定価 : 2,420円
発刊 : 2021年8月12日
ISBN : 978-4-87586-608-4 C0071